「パンはどんな種類がある?」
「パンの種類を知りたい!」
パン好きなら一度は「いつも食べている以外にどんなパンがあるんだろう」「自分の知らないパンがあるなら知りたい!」と考えることでしょう。
そこで、本記事では日本のパンをはじめ、世界の代表的なパン48種類を一挙紹介!
それぞれの特徴や名前の由来、食感についてわかりやすく解説します。
世界にはさまざまなパンがあり、名前からどんなパンかわからないよ!という方もいらっしゃると思いますので、パン生地材料の配合や硬さ・やわらかさの食感から好みのパンを探せるようにしました。
「パンについてもっと知りたい!」という人はもちろん、新しいパンとの出会いを探している人も、ぜひ本記事を参考にしてください。
※この国のパンに興味がある!と決まっている方は青文字をクリック・タップで読み飛ばしできます。
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パンの種類を材料の配合や食感から探す
バターを使ったやわらかいパンに出会いたい!など、探しているパンの方向性が決まっている方のために、表に国別の【リーン・リッチ】で作ったパン生地材料の配合と【ソフト・セミハード・ハード】のパンの硬さから好みのパンを見つけられるようにしたので参考にしてください。
【パン生地材料の配合】
- リーン:【粉・イースト・塩・水】の基本材料で作ったシンプルなパン生地
- リッチ:リーンな生地に【卵・バター・ショートニング】などの油脂を入れたパン生地
【パンの硬さ】
- ソフト:ふんわりやわらかい食感。【砂糖・バター・卵】などが使われて甘いパンに多い
- ハード:外皮(クラスト)はパリッと硬く、内側(クラム)は、ふんわりやわらかい食感。ライ麦パンのような食事パンに多い
- セミハード:ソフトとハードの中間の硬さの食感。例えば、ベーグルなど
※青文字をクリック・タップで知りたいパンまで移動できます。
パン生地|硬さ | 日本 | アメリカ | イギリス | フランス | イタリア | ドイツ | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
リッチ&ソフト | メロンパン・あんパン・ジャムパン・コロネ | シナモンロール・マフィン・ドーナッツ | ホットクロスバンズ・チェルシーバンズ | クロワッサン・ブリオッシュ | パネトーネ/パンドーロ・コロンバ | シュトゥーテン | デニッシュペストリー・ポンデケージョ |
リッチ&ハード | – | – | – | – | – | ヌスシュネッケン | – |
リッチ&セミハード | – | – | – | – | – | – | – |
リーン&ソフト | 角形食パン・コッペパン | ロールパン・バン・コーンブレッド・ブラウンブレッド | イギリス食パン・イングリッシュマフィン・バースパン・コテージローフ・クランペット | バゲット・パン・ド・カンパーニュ・パン・ド・ミ・エピ | チャバタ・グリッシーニ | – | ピロシキ・ナン・ピタパン |
リーン&ハード | – | サンフランシスコサワーブレッド | – | – | – | ライ麦パン・ゾーネンブルーメンブロート/キュルビスケルンブロート | – |
リーン&セミハード | カレーパン | ベーグル | – | – | フォカッチャ | プレッツェル | – |
日本の代表的なパン7種類
日本のパンの歴史は、諸外国に比べると浅いのですが、日本発祥のパンは多くあります。
本記事では、以下の代表的な7種類のパンを紹介!
角型食パン|四隅の角が直角になっている長方形のパン
角形食パンは「食パン」と呼ばれることが多いパン。
そのまま食べたり、トーストやサンドウィッチにしたりするなど、アレンジの種類も豊富です。
「食パン」は日本発祥のパンだとされていますが、山型食パンと呼ばれることもある「イギリス食パン」とよく似ています。
見た目上の違いは、四隅の角が全て直角になっている点です。
焼き型に蓋を閉めて焼くと角形食パン。
蓋をせずに焼くと山型食パンになります。
最近では、食パンのレパートリーも増えており、バターなどのリッチな素材をたっぷり使った生食パンや高級食パン専門店も出てきています。
一般的な食パン1斤分の大きさは約12.5cm四方で、340〜500g程度。
「1本」と記載されている場合は、3斤(約12.5cm×約12.5cm×約37.5cm)と数えられています。
食パンを購入する際は、サイズも参考にして選んでみてください。
コッペパン|揚げパンや惣菜パンでお馴染みのパン
コッペパンは、砂糖をまぶした揚げパンや、焼きそばなどを挟んだ惣菜パンでお馴染みのパンです。
コッペパンの「コッペ」は、フランス語で「切られた」という意味の「クッペ」が由来だと言われています。
「クッペ」は、以下のようにクープと呼ばれる大きな切れ目が1本入ったフランスパンのこと。
出典:DONQ
この切れ目の形が似ていることから「コッペパン」という名前になったと一説では言われています。
コッペパン自体は日本発祥のパンで、戦後に小麦粉と脱脂粉乳で作られ、給食で出されるようになってから普及するようになりました。
現在では、コッペパン専門店やご当地お惣菜パンなどでも広く活躍!
以下の記事も参考にして、ぜひ色々なコッペパンを楽しんでみてください。
メロンパン|見た目がメロンのような人気の菓子パン
メロンパンは日本発祥の菓子パン。
名前の由来には諸説あり、見た目がメロンに似ていることから、メロンパンという名前が付いたという説が、最もポピュラーです。
そのほかにも「メレンゲパンが訛ってメロンパンになった」「メロンエッセンスを使っていたから」という説もあります。
一般的には、パン生地の上にクッキー生地が乗っており、表面はサクサク・中はふわふわの食感の甘いパンです。
最近では、しっかりメロンの味がついているメロンパンや、チョコレートチップが入っているメロンパン、クッキー生地が堅めのメロンパンなど、バリエーションにも富んでいます。
コンビニなどでも、色々なメロンパンを見つけられるので、ぜひパンコーナーでお気に入りのメロンパンを見つけてみてください。
カレーパン|カレーが包まれたサクサクのパン
カレーパンは、その名の通り、カレーをパン生地で包んで、パン粉を付けて揚げたパン。
深川のパン屋「名花堂」で、昭和2年に「洋食パン」として販売されたのが発祥です。
現在のカレーパンは、キーマカレーやビーフカレーなど店舗によって多種多様なカレーが入れられています。
店舗で揚げているカレーパンはもちろん、家で揚げて出来立てを食べられる「カレーパンキット」も人気を集めています。
あんパン|中にあんこが入っている日本の代表的なパン
あんパンは中にあんこが入っている日本の代表的な菓子パンです。
発祥は明治2年に木村屋總本店の創業者である木村安兵衛が考案したもので、当時日本では希少だったイースト菌を使用せず、酒種でパン生地を発酵させているのが大きな特徴です。
発祥の味は、木村屋總本店で今でも食べられるので、ぜひ味わってみてください。
ジャムパン|中にジャムが入っている菓子パン
ジャムパンは、ジャムが入っている菓子パン。
開発されたのは明治33年ですが、あんパンと同様、発祥は木村屋總本店です。
ビスケット生地にジャムを挟んで焼く作業からヒントを得て、ジャムをパン生地で包んで焼いたのが始まりだと言われています。
初めはあんずジャムを入れるのが主流でしたが、徐々にいちごジャムやりんごジャムなどを使用するようになり、現在ではいちごジャムが入ったパンを多く見かけるようになりました。
ショップによっては、マーマレードや季節のフルーツを使ったジャムパンを作っていることもあるので、お気に入りのジャムパンを探してみるのもおすすめです。
コロネ|チョコやクリームが入った巻貝のような形が特徴的な菓子パン
コロネは、巻貝のような形で、中にチョコやカスタードクリームなどが入っている日本発祥の菓子パンです。
ツノという意味のフランス語である「コルネ」や、管楽器という意味の英語である「コルネット」が由来だと言われています。
クリームを詰めてから焼く製法のクリームパンなどと違い、コロネはパンの中に空洞を作って、後からクリームやチョコレートを詰め込む製法。
クリームを焼かないため、みずみずしいクリームの食感を楽しめます。
アメリカの代表的なパン9種類
アメリカの代表的なパンは以下の9種!
日本でも親しまれているパンから、アメリカ特有のパンまで、わかりやすく紹介します。
ベーグル|ドーナッツのようなリング状のハード系パン
ベーグルは、ドーナッツのようなリング状のパン。
バター・牛乳・卵を使用せずに作るのが一般的で、元々はユダヤ人が主に食べていたとされています。
現在では、アメリカで人気のパンの1つとなっており、特に「ニューヨークベーグル」は、パリッとした皮と、ずっしりと重い歯応えが特徴的です。
パンを焼く直前に、生地を一回茹でることで、小麦のでんぷんが「アルファ化」され、柔らかくなり独特の食感を生み出しています。
日本では、もちもち食感・ふわふわ食感のベーグルが人気で、日本人好みのベーグルを作っている店舗も!
自分好みのベーグルを探したい人は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください。
ロールパン|パン生地を巻いて焼き上げたパン
ロールパンは「バターロール」とも呼ばれており、砂糖・油脂・卵などを多く使っている柔らかい食感が特徴の食事パンです。
ロールパンの中でも、バターの配合が多いものはバターロール。
ミルクの配合が多いものはミルクロールと呼ばれています。
どちらもバターやミルクがしっかり練り込まれているので、そのままでも美味しく食べられるのが特徴です。
バン|ハンバーガーなどによく使われるパン
「バン」は、小さく丸いパン全般を指しています。
日本では「ハンバーガーバンズ」や「ホットドッグバンズ」が特に有名です。
1つのパンを水平に切って2枚にしたり、切れ込みを入れて上下に分けたりしてから使うため、複数形の「バンズ」という呼び方が浸透しています。
サンフランシスコサワーブレッド|軽い酸味があるハード系のパン
出典:パンの図鑑
サンフランシスコサワーブレッドは、名前の通り、アメリカのサンフランシスコで生まれたハード系のパン。
見た目はフランスパンによく似ていますが、発酵方法が異なります。
「サンフランシスコサワー種」という、空気中に自然発生する乳酸菌を使ってゆっくり発酵させているため、一般的なフランスパンとは違う軽い酸味を感じることができます。
シナモンロール|シナモンの香りが特徴的なソフトな菓子パン
シナモンロールは、シナモンの香りが特徴的な甘い菓子パン。
シート状にしたリッチなパン生地に、溶かしバター、砂糖、シナモンを全体にふりかけ、ロール状にしたものを輪切りにして焼いています。
仕上げにアイシング(粉砂糖で作るペースト状のクリーム)をかけて味わうことがほとんどです。
クリームチーズをかけたり、パン生地にレーズンなどを混ぜ込んでいる場合もあるので、甘いパンが好きな人は、色々なパン屋さんのシナモンロールの味を楽しんでみてください。
コーンブレッド|トウモロコシ粉がメインのベーキングパウダーで作るパン
コーンブレッドは、通常のパンと異なり、トウモロコシ粉をメインの材料としているパン。
イーストを使わず、ベーキングパウダーで膨らませているのも大きな特徴です。
イーストを使うパンと違い、発酵させる必要がないため、家庭で手軽に作れるパンです。
地域によって味付けや形状が変わるため、アメリカの「家庭の味」の代名詞の1つと言えるでしょう。
ブラウンブレッド|ふわふわの糖蜜蒸しパン
ブラウンブレッドは全粒粉やコーンミールなどがメインのアメリカの蒸しパン。
イーストは使わず、ベーキングパウダーを加えて缶などに流し込んで作ります。
糖蜜を加えることがほとんどで、しっとりふわふわの甘い食感が特徴。
前述したコーンブレッドと同様、イーストを使わないので、自分で作る家庭も多く、家庭ごとに違う味を楽しんでいるそうです。
マフィン|バター・砂糖をたっぷり使った焼き菓子
マフィンは「カップケーキ」と呼ばれることもある甘い焼き菓子。
「焼き菓子」と呼ばれていますが、分類的には「パン」に入っているものの1つです。
イーストは使わず、ベーキングパウダーで膨らませており、家庭ごとに様々な味を楽しんでいます。
代表的なのは、チョコチップやレモンポピーシード、ブルーベリーなど・・・。
簡単に作れるので、手作りおやつのラインナップに加えてみてはいかがでしょうか。
ドーナッツ|揚げて作る浮き輪型の菓子パン
ドーナッツは、真ん中に穴ある丸い菓子パン。
オーブンで焼くのではなく、揚げて作るのが特徴です。
イーストを使う「イースト・ドーナッツ」と、ベーキングパウダーを使う「ケーキ・ドーナッツ」の2つに分けることができ、それぞれ以下のように食感が異なります。
- イースト・ドーナッツ・・・フワフワで軽い食感
- ケーキ・ドーナッツ・・・ホロホロ食感で、弾力がある。
オランダの丸いナッツが乗った揚げパンが原型だと言われていますが、浮き輪型になったドーナッツはアメリカが発祥。
浮き輪型になった理由には諸説ありますが、一説には生地を均一に揚げるためだと言われています。
イギリスの代表的なパン7種類
イギリスの代表的な以下のパン7種を紹介!
伝統的かつ文化的なパンが多いのが特徴です。
イギリス食パン|山型の食パン
「山型食パン」「ティンブレッド」とも呼ばれている食パン。
「ティン」という焼き型を使い、フタをせずに焼くため、生地が大きく膨らみ、山のような形になります。
フタをしないため、普通の食パンよりも焼いている途中に生地の中の水分が蒸発するので、日本の食パンよりサクサクした食感を楽しめます。
また、日本の食パンと違い、バターや砂糖などをあまり使わないので、あっさりとした味わいです。
イングリッシュマフィン|トウモロコシ粉がまぶされた丸いパン
イングリッシュマフィンは、伝統的なイギリスのパン。
イギリス以外でも、日本やアメリカで朝食などで親しまれています。
トウモロコシ粉がまぶされている丸いパンで、手などで2つに割って食べることがほとんど。
中の生地はしっとりしていて、しっかりした噛みごたえがあります。
バターを塗ってトーストしたり、チーズやベーコン、ソーセージなどをサンドウィッチにしたりして食べる方法がポピュラーです。
バースパン|ザラメとレーズンを表面に飾った甘い丸パン
出典:CAMELLIYA
バースパンは、ザラメとレーズンを表面に飾った甘い丸パンです。
イギリスのロンドン南西部にある「バース」という街で生まれたと言われています。
ザラメは、表面だけでなく、生地にも練り込まれており、ジャリジャリとした食感と濃厚なバターの風味が美味しいパン。
ホットクロスバンズ|表面の白い十字が特徴!イースターの伝統パン
ホットクロスバンズは、表面にある白い十字が特徴的な菓子パン。
シナモンなどのスパイスが練り込まれた生地に干しブドウや、オレンジピールやレモンピールが入っています。
焼き上がりには、シロップがたっぷり塗られるので、ツヤツヤの見た目が綺麗なパン。
コテージローフ|丸いパンを2つ重ねたパン
コテージローフはイギリスの伝統的なパンの1つで、丸いパンを2つ重ねた形が特徴。
下のパンよりも上のパンが小さいのが一般的で、ブリオッシュなどに形が似ています。
オーブン内での面積を節約するために考案された形という説もありますが、実際の起源などは不明の謎多きパン。
作るのが難しいなどの理由で、現代ではあまり見かけないパンの1つです。
チェルシーバンズ|干しブドウなどが入ったシナモンロールに似た菓子パン
出典:cotta
チェルシーバンズは、シナモンロールによく似た見た目のパンを、複数くっついた状態で焼き上げている菓子パン。
バターや卵をしっかり使ったリッチな生地に、干しブドウやオレンジピール、レモンピールなどと一緒に砂糖を巻き込んで焼いています。
現代では、ナッツやチョコレートなどのバリエーションも増えているので、イギリスのパンを多く取り扱っているベーカリーに行く際は、ぜひチェックしてみてください。
クランペット|イングリッシュマフィンに似た見た目のパンケーキ
クランペットはイギリス発祥のパンケーキ。
小麦、砂糖、牛乳にイーストとベーキングパウダーを混ぜて「クランペットリング」または「セルクル」などの専用型に流し込んで作ります。
ベーキングパウダーを加えているので、表面にぼこぼことした特徴的な穴が開きます。
その穴にバターやシロップが流れ込むので、バターやシロップの風味やジューシーな食感を楽しめるパンケーキです。
フランスの代表的なパン6種類
フランスの代表的なパンは以下の6種です。
比較的、ハード系のパンが多く、食事に合うあっさり目の味が特徴的です。
それぞれのパンについてわかりやすく解説します。
バゲット|「フランスパン」でお馴染みのハード系パンの代表
バゲットは日本では「フランスパン」という呼び名でお馴染みのハード系のパンです。
小麦粉・イースト・塩・水だけのシンプルな素材で作られているものがほとんどです。
外側はカリカリで香ばしく、中には様々な大きさの気泡があり、全体的に歯応えがあります。
「フランスパン」には、バゲット以外にも大きさや形によって、以下のような種類もあるので、フランスパン好きは食べ比べてみるのもおすすめです。
- パリジャン:60〜70cm程度で太め
- バタール:クープ(切れ目)が3つ程度の短めのフランスパン
- クッペ:クープが1つだけの太く短いフランスパン
- フィセル:40cm程度の長さ。横に切れ目を入れてサンドウィッチにする食べ方が人気
クロワッサン|サクサクの三日月型のパン
クロワッサンは見た目の通り「三日月」という意味のフランス語が名前の由来。
生地とバターまたはマーガリンを均一に重ねて折りたたむことを繰り返してから焼くことで、薄い層がたくさんあるサクサク食感が生まれます。
そのまま食べることがほとんですが、横に切ってサンドウィッチにする食べ方も人気です。
パン・ド・カンパーニュ|シンプルな素材で作られる素朴なハード系パン
パン・ド・カンパーニュは、ドーム型のハード系パン。
「カンパーニュ」は、フランス語で「田舎」という意味で、パリ周辺の田舎町で作られていたことが由来となっているそうです。
バゲットなどと同様、小麦粉・イースト・塩・水だけで作られているシンプルなパン。
スライスしてサンドウィッチにしたり、スープや料理などに合わせたり・・・。
パン・ド・ミ|フランスの食パン
出典:シェフごはん
パン・ド・ミの「ミ」は、フランス語で「中身」という意味。
パンの中身がぎっしり詰まっている食パンのことを指しています。
20世紀初頭のイギリスから伝わったため「イギリスパン」と配合がよく似ているパンです。
砂糖や油脂をあまり使用しないため、日本の食パンと比べるとあっさりしており、噛み応えのある食感が特徴。
パンの形は特に決まっていないため、山型や角型、ラウンド型など、様々な形が見られます。
エピ|麦の穂のような形のハード系パン
エピは「麦の穂」という意味のフランス語が由来のパンです。
バゲットなどの長いハード系のパンに深い切れ込みを入れて左右交互に倒しながら、形を作ります。
左右交互にパンを開いて焼くことで、火の通りが良くなるので、カリカリとしたハードな食感に!
切れ目ごとに手でちぎって食べられるので、出先でも食べやすいのが魅力。
プレーンはもちろん、ベーコンやチーズが入ったアレンジエピも手が止まらない美味しさです。
ブリオッシュ|バターの風味が美味しい菓子パン
ブリオッシュはバターと卵をふんだんに使った菓子パン。
ふんわりした食感で、バターの風味をしっかり感じられるため、パンというよりもお菓子に近いと言えるでしょう。
「パンがなければお菓子を食べればいいのに」という有名な言葉の「お菓子」はブリオッシュを指すと言われています。
イタリアの代表的なパン5種類
イタリアの代表的なパンは以下の5種類!
特徴的な食感や、形のパンが多いのが特徴です。
それぞれのパンについて詳しく解説します。
フォカッチャ|外はパリっと、中はモチモチのパン
フォカッチャはピザの原型だと言われているパン。
生地に指で複数個の穴を開けて、オリーブオイルをかけて焼き上げます。
日本では、塩・オリーブオイル・ローズマリーまたはオリーブやドライトマトなどがトッピングされた塩味系のフォカッチャがポピュラーですが、ドライフルーツやナッツなどがトッピングされた甘みのあるフォカッチャも!
パン屋さんやイタリア料理店によっては、バリエーション豊かなフォカッチャを用意している場合があるので、見かけた時はぜひ試してみてください
チャバタ|平たい四角形が特徴的なパン
チャバタは、平たい四角形が特徴的なハード系のパン。
水分量が少なく、乳製品も使っていないため、モチモチしたかための食感が特徴です。
イタリアでは、チーズやハムなどの具材をチャバタに挟んで、専用の波型鉄板で焼いて作る「パニーニ」として食べることが多く、挟むものを変えた様々なアレンジが楽しまれています。
グリッシーニ|細長いスティック状のパン
グリッシーニは細長いスティック状のパンで、スナックのように食べている人もいます。
「細長いパン」という意味をもつイタリア語の「グリシア」が変化し「グリッシーニ」と呼ばれるようになったのだとか。
そのままボリボリ食べても良いのですが、生ハムを巻きつけると、ワインおつまみとしても最適!
なお、1本丸々手に取って食べるのではなく、適当なところで折って食べるのが正式な食べ方だと言われています。
パネトーネ/パンドーロ|イタリアのクリスマスの名物菓子パン
出典:cotta
パネトーネは、イタリア・ミラノのクリスマスでよく食べられてきた菓子パン。
今では、クリスマスだけでなく年中食べられています。
卵をたっぷり使っているため、生地は黄身がかっており、ケーキのような甘さが特徴的。
ドライフルーツが入っており、ドイツのクリスマス菓子「シュトレン」のように、食べる分だけ少しずつ切り分けて食べていきます。
似たような菓子パンにパンドーロというものがあり、こちらはヴェローナで食べられている菓子パン。
パネトーネと違い、ドライフルーツは入っていませんが、甘くリッチなパンで、おやつとして親しまれています。
コロンバ|復活祭のための鳩の形の菓子パン
出典:mamapan
コロンバは、復活祭の象徴でもある「鳩」という意味。
イタリア・ロンヴァルディアが発祥だと言われおり、復活祭でよく食べられている菓子パンです。
オレンジピールを混ぜた生地を鳩形の型に入れて、アーモンドやアラレ糖、グラス生地などをかけて焼きます。
イタリアでは甘い飲み物と一緒に食べられているようです。
ドイツの代表的なパン5種類
ドイツの代表的なパンは以下の5種類です。
噛みごたえのあるパンや、特徴的な風味があるパンが多いのが特徴。
それぞれのパンについてわかりやすく解説します。
プレッツェル|結び目のような形が特徴的なドイツの名物パン
プレッツェルといえば、何よりも写真のような結び目のような特徴的な形が印象的!
「プレッツェル」という名前は「腕」という意味で、特徴的な形は「腕組みをしている様子※」を表しているという説が有力です。
※神への服従・愛を表す。
小麦粉・イースト・塩・水というシンプルな素材で作られているため、小麦の味を直に感じることができます。
また、カセイソーダ液に漬けてから焼くことで、表面が特徴的な赤褐色に!
大きさは様々で、大きめのものはモチモチでベーグルのような食感、小さめのものはカリカリとした食感のものが多いです。
ライ麦パン|ライ麦の配合量によって呼び名が変わる
ライ麦パンは、スライスして料理を合わせて食べたり、サンドウィッチにして食べたりすることがほとんど。
ドイツには、ライ麦を使ったパンが数多くあり、ライ麦の配合量などによってパンの呼び名が以下のように変わります。
ライ麦パンの呼び名 | ライ麦の配合量 |
---|---|
ロッゲンミッシュブロート | ライ麦が主体でわずかに小麦粉を配合したパン |
ロッゲンブロート | ライ麦が90%~100% |
ミッシュブロート | ライ麦が50%程度 |
ヴァイツェンミッシュブロート | 小麦粉が主体でわずかにライ麦を配合したパン |
ライ麦が多いほど、香ばしさや酸味を強く感じることができるパンが多く、食感もずっしりしています。
「酸味のあるパンが好き」「噛み応えがあるパンが好き」という人は、ライ麦の配合量が多いライ麦パンがおすすめです。
シュトゥーテン|ドライフルーツが入った甘めのパン
出典:Ameba
シュトーテンはドライフルーツが入った甘めのパン。
小麦粉がメインの材料で、ミルクやバターも使用しているため、ライ麦パンとは異なり、ふわふわで甘い味わいを楽しむことができます。
日本人が食べているパンに風味が近いので、私たちも食べやすい菓子パンです。
ゾーネンブルーメンブロート/キュルビスケルンブロート|ひまわりやカボチャの種がふんだんにまぶされたパン
出典:papain
ゾーネンブルーメンブロートとキュルビスケルンブロートは、ひまわりやカボチャの種をパンの表面にまぶしたパン。
大型パン・小型パンともに普及しており、使われている種の食感のプチプチ感が人気です。
軽くトーストすると、表面の種が香ばしくなり、バターやチーズの味をより引き立ててくれます。
ヌスシュネッケン|カタツムリの殻のような渦巻き形が特徴の菓子パン
シュネッケンは、カタツムリの殻のような渦巻形が特徴的な菓子パン。
生地はデニッシュのようにサクサクしており、生地に巻き込まれているナッツのペーストがよく合います。
ドイツでは、カフェオレなどの甘い飲み物と一緒に食べられているポピュラーなおやつです。
その他の国の代表的なパン5種類
ここまでに紹介してきた国以外の以下のパンについて詳しく解説します。
【デンマーク】デニッシュペストリー|サクサク食感の菓子パン
クロワッサンのようにサクサクした食感のデニッシュペストリーは、デンマークで完成したと言われている菓子パン。
生地にバターがたっぷり使われているため、リッチな味わいを楽しめます。
甘いクリームやフルーツの砂糖漬けなどのトッピングが親しまれています。
【ブラジル】ポンデケージョ|もちもち食感が特徴的なチーズパン
ポンデケージョは、生地にタピオカ澱粉を入れることで、もちもち食感を実現しているブラジルのチーズパン。
ポルトガル語で「ポン」がパン、「ケージョ」がチーズを表しています。
手のひらサイズの丸いパンなので、食べやすさも魅力!
ブラジルでは、スーパーだけでなく駅などの幅広い場所で購入できるのだとか!
【ロシア・東欧】ピロシキ|肉や魚などの具材が入った惣菜パン
ピロシキはロシアをはじめとした東欧の伝統的な家庭料理の1つです。
小麦粉を練ったパン生地の中に、肉や魚、米などの具材を入れて、焼き上げたり、油で揚げたりして作ります。
家庭やお店によっては、具材や生地を甘くしてスイーツアレンジをしている場合もあり、アレンジのバリエーションが豊富です。
【インド・パキスタンなど】ナン|カレーと一緒に食べることが多いもちっとしたパン
ナンは「パン」という意味のペルシャ語。
日本で一般的なのは、写真のような薄く雫のような形のものですが、一般的な丸型のパンのような形のナンもあります。
「タンドール窯」という専用の窯の内側に貼り付けるようにして焼き上げるため、本場のインドなどでも「家庭料理」というより、外食の際の主食であることの方が多いようです。
焼きたてのパリパリ感ともちもち感を味わうために、多くの場合、食べる直前に焼かれます。
日本ではバターやガーリック、チーズなどが入っているアレンジナンも人気です。
【中東地域】ピタパン|空洞がある平たい円形のパン
ピタパンは中東地域で主に食べられている空洞がある平たい円形のパン。
エジプトやメソポタミアで作られたと言われている世界初のパンの原型をとどめていると言われています。
空洞があるので、そこに肉や野菜などの好みの具材を入れて、サンドウィッチのようにして食べるのが一般的です。
パンの種類についてよくある質問
パンの種類についてよくある以下の質問についてまとめました。
- パンの種類は何種類あるの?
- 日本のパンの種類は?
それぞれ、わかりやすく解説しているので、パンの種類に関する疑問がある人はチェックしてみてください。
また、さらに気になることがある人は、コメント欄に質問をお寄せください!
パンの種類は何種類あるの?
世界中にあるパンの種類は、5,000種類〜6,000種類程度だと言われています。
パンの歴史は非常に古く、今から8,000〜6,000年ほど前に、エジプトやメソポタミアで生まれたという説が有力です。
古代のパンの原型が世界各地に伝わり、各地で独自の発展を遂げ続けた結果、現在では5,000種類〜6,000種類程度になっていると言われています。
この瞬間にも、世界のどこかで新しいパンが生まれているかもしれません。
日本のパンの種類は?
本記事で紹介した日本のパンは、以下の7種類です。
- 角形食パン
- コッペパン
- メロンパン
- カレーパン
- あんパン
- ジャムパン
- コロネ
そのほかにも、上記のパンの派生や、日本各地のご当地パン、米粉を使ったパンなど、様々な種類のパンが日本では生まれているので、ぜひ好みのパンを見つけてみてください。
まとめ
本記事では、世界の代表的な48種類のパンについてそれぞれ解説しました。
国ごとにパンの食感や味にも違いがあり、食べるだけで文化の違いを感じることができるでしょう。
世界には5,000種類〜6,000種類程度のパンがあると言われています。
本記事で紹介したパン以外にも、たくさんの魅力的なパンがどこかにあるはずなので、パン屋さんに行ったり、旅行に行ったりした際は、ぜひ自分の知らないパンがないか探してみてください。
執筆者
- バゲットをはじめとしたハード系のパンが大好き。そのままの味はもちろん、レバーペーストやバター、チーズなどをのせて、パンライフを楽しんでいます。パンに合う付け合わせや、飲み物も考えるのが好きなWebライターです。
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