6つの補助金がパン屋開業には使える!使えない場合の資金調達の方法も解説

6つの補助金がパン屋開業 には使える!使えない場合の資金調達の方法も解説
【執筆者】
津田 雅俊
津田 雅俊
株式会社サラ秋田白神代表取締役。
白神こだま酵母を使ったパン屋の開業や経営、製造や販売にも従事。

「パン屋開業に補助金は使える?」

「パン屋を開業したいけど資金面で困っている」

 

パン屋を開業したいけど、開業資金をできるだけ抑えたいので補助金が使えるのか気になっている方も多いのではないでしょうか?

パン屋を開業するには高額な設備や機材費、原材料の高騰もあるので補助金が受け取れたら嬉しいですよね。

 

結論からいうと、パン屋を開業するために補助金の利用は可能です。

ただし、開業したいパン屋のスタイル既に事業を持っているかによって使える補助金は限られます。

 

そこで今回は、パン屋開業で使える6つの補助金の【補助金額・補助率・採択率(※)・採択事例・対象事業者】について解説していきます。

(※)採択率・・・補助金の審査を通過する確率のこと。採択数を応募者数で割って算出
補助金以外の資金調達方法も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事でわかること

  • パン屋さんの開業に利用できる補助金・助成金
  • 補助金を申請する前に知っておくべきこと
  • 補助金以外にパン屋さんの開業資金を調達する方法
  • パン屋さんの開業に必要な資金の目安
  • パン屋さんの開業資金を安く抑える方法
補助金と助成金の違い

補助金も助成金も、国や地方公共団体から申請者に支給されるお金で、返金不要のメリットは同じですが下記のような違いがあります。

違い
助成金
  • 厚生労働省が主に管轄
  • 要件を満たせば支給される
補助金
  • 経済産業省が主に管轄
  • 要件を満たし、審査を通過する必要がある

 
※自治体の補助金・助成金制度は、違いに関係なく名前が使われている場合もあります

\パン屋の開業をお考えの方へ/
  • パン屋を開業したいけど、どんな補助金が使えるのか知りたい
  • 面倒な補助金の手続きを代行したい
  • 補助金の採択率を少しでも上げたい

パン屋の開業を考えているけど、補助金を使えるのか判断が難しい・・・という方は、下記からお気軽にお問い合わせください。

※記事で紹介した商品を購入した場合、売上の一部がGOOPANに還元されるケースがあります。
※記事に掲載されている情報は、GOOPANが独自に調査したものであり、掲載価格の変動や登録ミスにより情報が変わる可能性があります。

※最新価格や詳細情報につきましては、メーカーや販売店、各ECサイトにご確認いただくことをお勧めいたします。

目次

【ケース別】パン屋開業で利用できる6つの補助金

【ケース別】パン屋開業で利用できる6つの補助金

パン屋さんを開業する際に利用できる補助金・助成金6種類の特徴を、以下の表にまとめました。

※青文字をクリック・タップすると詳細を確認できます

スクロールできます

補助金 対象となる費用 補助金額 補助率 採択率 対象事業者
創業補助金

創業初期に必要な経費

  • お店の賃料の店舗費
  • 冷蔵庫やオーブンの設備費用
  • オープンを知らせるチラシの広告費 など

※空き家等活用支援事業補助金など制度によって対象が異なる

各自治体の補助金制度によって異なる

  • 例)
    東京都:~300万円
  • 秋田県:~200万円
  • 秋田市:~75万円

1/3~3/4

例)

  • 東京都:2/3
  • 秋田県:1/2
  • 秋田市:~3/4
東京:13.3%

対象となる自治体に居住、または居住予定 など

ものづくり補助金
  • オーブンや発酵器(ホイロ)の機械装置・システム構築費
  • 原材料費
  • 商品パッケージのデザイン依頼外注費 など
100~1,250万円 ※従業員数によって上限額が異なる 2/3
(従業員5人以下の小規模事業者)
58.3% 小規模事業者(中小企業・個人事業主を含む)
IT導入補助金
  • レジのPOSシステムの導入
  • 従業員勤怠システムの導入 など

※応募枠によって対象は異なる

5万~450万円
※応募枠によって異なる

1/2~3/4
※応募枠によって異なる

67.2% 中小企業、個人事業主を含む小規模事業者
小規模事業者持続化補助金
  • オーブンの機械装置費
  • オープン後の配布用チラシの広報費(※)
  • ホームページ開設ウェブサイト関連費 など

(※)単独での申請は不可

~50万円 2/3 63.5% 従業員数20人以下の小規模事業者
※小売業のパン屋の場合
受動喫煙防止対策助成金
  • 喫煙・禁煙スペースや喫煙室の設置工事
  • 設備・備品・機械装置の費用

※事業場自体の建築費用は対象外

~100万円 2/3
  • 労働者災害補償保険の適用事業者
  • 中小企業が経営する既存特定飲食提供施設 など
事業再構築補助金

パンの小売り以外に宅配や冷凍自販機の導入などの新しい取り組み など

100万~7,000万円
※従業員数によって上限額が異なる
  • 中小企業1/2
  • 中堅企業1/3
51.2%
  • 売上が減少していて、事業再構築に取り組む事業者
  • 従業員数や資本金などが規定以下の小規模事業者
※採択率は公表されている最新募集回のデータを元に算出。2023年9月時点

利用可能な補助金が複数あれば、1,000万以上も支給されます。

まずはそれぞれの目的や対象を詳しく見ていきましょう。

補助金は併用できても重複には注意が必要

補助金の申請に制限はなく、条件が合えばいくつでも申請が可能です。 『ものづくり補助金』や『小規模事業者持続化補助金』は併用が認められています。

しかし、補助する対象が同じ費用(設備費や広告費など)だった場合、同時利用はできません。

例えば、補助金で工事費を複数申請した場合、支給される金額が高くなる補助金を選び、どちらを優先するかを考える必要があります。

①パン屋の開業を支援してくれる『創業補助金』

創業補助金は、国や自治体で起業や創業に必要な経費の一部を補助してくれる制度で、新しく事業を始めるパン屋も利用できます。

地域経済の活性化や雇用を生み出すことを目的にしているためです。

パン屋の開業では、お店の賃料や冷蔵庫・エアコンなどの設備費、お店のオープンを知らせる広告費など開店までにかかった費用を数十万~数百万円まで補助してくれます。

創業補助金は自治体によって金額や対象などの条件や名称が異なるのが特徴で、パン屋の開業以外にも下記のようなケースなら申請可能です。

制度 内容
空き家等活用支援事業補助金 商店街などの空き家や空き店舗を利用して開業すると、賃料や改装費の一部を補助
若手・女性創業支援金 若者(30歳または35歳)や女性の新規開業を対象に、店舗費用や設備費、運転資金など経費の一部を助成
移住者就業・起業支援金 都市部から地方にUIターンし開業すると支払われる支援金

ただし、採択率が10%台と難易度が高い傾向にあります。

自治体によっては募集期間が終了したり、創業補助金制度を設けていなかったりしますので、まずは問い合わせするかホームページで確認してみましょう。

問い合わせは開業を検討している自治体にお願いします。

補助額・補助率・対象事業者

今回は、まだ補助金の募集をしている東京都と京都府を例に紹介します。

【東京都:創業助成事業】

助成金額 ~300万円
助成率

2/3

対象となる費用(通常枠)

創業初期に必要な経費

  • 賃借料
  • 広告費
  • 器具備品購入費
  • 産業財産権出願・導入費
  • 専門家指導費
  • 従業員人件費
採択率

13.3%
(2022年度)

対象事業者

都内で創業する予定、または創業して5年未満の中小企業者

<参考>

【京都府京丹後市:京丹後市創業等支援補助金】

助成金額 100万円
助成率 1/4
対象となる費用
  • 創業のための施設購入費
  • 工事費
  • 備品購入費
  • 広告宣伝費
  • 委託料
  • 謝金
  • 賃貸借契約に係る一時金
採択率

※応募者数の記載なしのため採択率は不明

  • 2022年:15件
  • 2021年:15件
  • 2020年:8件
対象事業者 創業前・創業5年未満/中小企業/個人事業主

(参考:京丹後市創業等支援補助金/京丹後市

採択事例

パン屋ではありませんが、子どもが主役の料理教室を創業した東京都『創業助成事業』の採択事例をご紹介します。

事業所名 アヤキッチン合同会社
事業計画

幼児から小学生を対象とした料理教室『もぐもぐ子ども調理室』を提供。料理を学ぶ中で子どもたちの成長や感性を磨く場所を目指す。

助成金の使い道
  • 備品購入(子どもたちに責任を感じてもらえるようにとコックコートとコック帽を使用)
  • スタジオの家賃
  • 人件費
  • 広告費(特にWebを使った広報)
開業後

子どもを主役にした料理教室が好評となり、リピーター率も高く安定。ママ向け離乳食講座や児童保育への出張料理教室も開催し、事業が拡大

(参考:わたしの創業ものがたり|TOKYO創業ステーション

対象となる費用

創業補助金の場合は、種類や事業者によっても対象費用が異なります。

【創業に対する補助金】

  • 賃借料
  • 広告費
  • 器具備品購入費
  • 産業財産権出願・導入費
  • 従業員人件費 など

    【空き家利活用に対する補助金】

    • 賃貸料
    • 改装費

        必要書類

        【東京都創業助成事業】

        • 創業助成事業申請前確認書
        • 創業助成事業申請書
        • 直近2期分の確定申告書
        • 法人は発行3ヶ月以内の履歴事項全部証明書、個人事業主は開業届
        • 申請要件確認書類

          【京都府京丹後市】

          • 京丹後市創業等支援補助金交付申請書(様式第 1 号)
          • 計画書
          • 見積書
          • その他参考となる書類(事業所の位置図、内装及び外観の写真など)
          • 「京丹後市創業等支援事業に係る転入等について」の同意書
            ※申請日時点で市内に住所を有していない方のみ

            ②設備や新商品開発に使える『ものづくり補助金』

            『ものづくり補助金』は、生産性の向上などを目指し、サービスや商品開発、業務改善を行うための補助金で、パン屋も補助の対象事業者になります。

            パン屋では、発酵器(ホイロ)やオーブンなどの機械装置や材料費、パッケージデザインなどを依頼する外注費で申請できます

            最大補助金額は1,250万円。最新の2023年2月20日に採択が発表された13次募集では58.3%と高い採択率を誇っています。

            原材料を計上するためには期間内に使い切るなど条件がありますが、厨房設備など開業費用が高額になりやすいパン屋開業を助けてくれる補助金です。

            補助額・補助率・対象事業者

            補助金額

            【従業員5人以下】100万~750万円

            【 〃 6~20人】100万~1,000万円

            【 〃 21人以上】100万~1,250万円

             
            補助率 2/3(従業員5人以下の小規模事業者)
            対象となる費用(通常枠)
            • 機械装置・システム構築費
            • 運搬費
            • 技術導入費
            • 知的財産権等関連経費
            • 外注費
            • 専門家経費
            • クラウドサービス利用費
            • 原材料費
            採択率

            58.3%
            (2023年2月20日採択発表・13次)

            対象事業者 小規模事業者(中小企業・個人事業主を含む)

            <参考>

            採択事例

            『ものづくり補助金』を利用して製パン機材を導入、生産性が向上し、取引先が増えたことで雇用にもつながった事例をご紹介します。  

            事業者名 近藤パン店
            事業計画 発酵の不均一化・焼き加減の不均一化によって発生する2割の製造ロスを削減し、より品質の高いパンの製造と生産性の向上
            実施内容 加湿方法を改善した大型ホイロ(発酵器)と熱を均等に伝えるプレートの入ったオーブンの導入
            成果

            発酵完了までの時間が80分から35分に短縮し、食パンの製造量も1回で40本から64本に増加。給食の取引先が増え新規雇用にもつながる。

            (参考:パンの品質安定と生産性の向上へ向けた製造ラインの整備|ものづくり補助金総合サイト

            対象となる費用

            • 機械装置・システム構築費
            • 運搬費
            • 技術導入費:知的山さん
            • 知的財産権等関連経費
            • 外注費
            • 専門家経費
            • クラウドサービス利用費
            • 原材料費

              パン屋では特に『機械装置・機械システム構築費』や『原材料費』での申請例が多く見られました。

              必要書類

              • 事業計画書
              • 補助経費に関する誓約書
              • 賃金引き上げの誓約書:直近の最低賃金と給与支給総額を明記、引き上げる旨を制約
              • 決算書など:直近2年間の貸借対照表・損益計算書など
              • 従業員数の確認資料

                ※条件や申請枠によって別途書類が必要

                事前にGビズIDプライムアカウントの取得が必要です

                 

                ③レジのPOSシステムや従業員の勤怠システムの導入に使える『IT導入補助金』

                『IT導入補助金』は、中小企業や小規模事業主がIT化を進めて業務効率化や売り上げアップを支援してくれるもので、パン屋なら従業員の勤怠システムやレジのPOSシステムなどで申請できます。

                応募枠は3つあり、対象経費は異なりますが補助額は最大450万円

                オンラインでECサイトを始める場合にも使えますので、今後ITを導入して業務を効率化させたいと考えている方には、おすすめの補助金です。

                補助額・補助率・対象事業者

                補助金額

                【通常枠】5万~450万

                【セキュリティー対策促進枠】5万~100万円

                【デジタル化基盤導入枠】~350万

                補助率

                【通常枠】1/2以内

                【セキュリティー対策促進枠】1/2以内

                【デジタル化基盤導入枠】3/2~4/3以内

                採択率

                67.2%
                (2022年11月締切・通常枠8次

                対象となる費用
                • ソフトウェア購入費
                • クラウド利用料(最大2年分)
                • 導入関連費
                • サービス利用料(最大2年分)
                • ハードウェア購入費

                ※応募枠によって対象が異なる

                対象事業者 中小企業、個人事業主を含む小規模事業者

                <参考>

                採択事例

                ITを導入したことで、勤怠管理や経理業務が効率化し、経営者の負担が軽減しただけでなく、新商品の開発など売り上げにも貢献している事例をご紹介します。

                事業所名 いまいパン
                事業計画

                IT導入でスタッフの労務管理や経理業務の課題改善と経営者の負担軽減、効率化

                実施内容 クラウド勤怠管理システムと会計システムの導入
                成果

                勤怠集計の時間が1/2になり給料計算に関わる作業も効率化、ミスも改善されました。データ分析を行い、新商品の開発にも活用しています。

                (参考:町の小さなベーカリーがITの力で多店舗経営を軌道に乗せる | ResorTech Okinawa

                対象となる費用

                【通常枠・デジタル基盤導入類型】

                • ソフトウェア購入費
                • クラウド利用料(最大2年分)
                • 導入関連費

                  【デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型)】

                  上記に加え、ハードウェア購入費(レジ・券売機等)

                  【セキュリティー対策促進枠】

                  セキュリティーソフトのサービス利用料(最大2年分)

                  必要書類

                  • 運転免許証or運転経歴証明書or住民票
                  • 所得税の納税証明書
                  • 確定申告書

                   

                  ④ちらしやホームページ開設などの宣伝費に使える『小規模事業者持続化補助金』

                  『小規模事業者持続化補助金』は、小規模事業者に集客や新規顧客開拓などの取り組みを支援する制度で、パン屋の場合、ちらしの宣伝費用やホームページ開設のWebサイト関連費、機械装置の購入に利用が可能です。

                  対象となる経費は2/3で最大で50万円まで補助してくれます。

                  注意していただきたいのは、ちらしなど宣伝費のみでの申請はできないこと

                  もし小規模事業者持続化補助金を利用したいのであれば、新商品の販売開始をアピールするちらしの広告費用と新たに導入したピザ窯の購入費用などと合わせて申請する必要があります。

                  補助額・補助率・対象事業者

                  補助金額

                  ~50万円

                  補助率

                  2/3

                  対象となる費用
                  • 機械装置等費
                  • 広報費(※)
                  • ウェブサイト関連費
                  • 展示会等出店費
                  • 旅費
                  • 開発費
                  • 資料購入費
                  • 雑役務費
                  • 借料
                  • 設備処分費(※)
                  • 委託・外注費

                  (※)の記載がある経費は単独での申請は認められない

                  採択率 63.5%
                  (2022年12月9日締切分・第10回一般型)
                  対象事業者

                  従業員数20人以下の小規模事業者
                  ※小売業のパン屋の場合

                  <参考>

                  採択事例

                  パン屋ではありませんが、付加価値のあるメニューや雰囲気作りをホームページを開設などを行って宣伝し、売上アップにつながった成功事例を紹介します。

                  事業者名 鮨 幸KO-NO乃
                  事業計画

                  補助金を利用して高付加価値を与える庭園造りやメニュー開発、ホームページ開設などを行い、売上と収益を伸ばす

                  実施内容
                  • ホームページ開設
                  • メニュー表のリニュアル、新メニューの開発
                  • パンフレットと2種類のポイントカード作成
                  成果

                  広報と宣伝力が強化され、昨年対比で個室予約が15件、宴会予約5件、新規客が1日平均5名増加した。新規顧客を獲得、売上と収益性にもつながった。

                  (参考:改装とHP・メニューリニューアルを同時に行い売り上げ増に成功|経済産業省

                  対象となる費用

                  • 機械装置等費
                  • 広報費(※)
                  • ウェブサイト関連費
                  • 展示会等出店費
                  • 旅費:販路開拓(展示会等の会場との往復を含む)などを行うための経費
                  • 開発費
                  • 資料購入費
                  • 雑役務費
                  • 借料
                  • 設備処分費(※)
                  • 委託・外注費

                    (※)単独での申請は不可

                    必要書類

                    • 経営計画書
                    • 補助事業計画書
                    • 事業支援計画書:地域の商工会・商工会議所が発行
                    • 補助金交付申請書
                    • 宣誓・同意書

                    ほか、希望する枠や特例により必要となる書類がありますので、詳しくは公式サイトをご確認ください。

                    ⑤イートインスペースの分煙対策に使える『受動喫煙防止対策助成金』

                    『受動喫煙防止対策助成金』は、喫煙・禁煙スペースや喫煙室の設置工事や設備、備品や機械装置の費用の2/3と最大100万円まで補助してくれます。

                    パン屋で喫煙スペースの設置は少ないかもしれませんが、カフェスペースの併設を考えている方におすすめの助成金です。

                    厚生労働省と全国生活衛生営業指導センターの2種類あり、補助金額は同じですが、対象事業者や工事の条件が異なります。

                    以下に違いをまとめました。

                    項目 厚生労働省 全国生活衛生営業指導センター
                    対象事業者 労働者災害補償保険(※)に加入している事業者 労働者災害補償保険(※)に加入していない個人事業主
                    助成対象 屋内のみ 屋内・屋外

                    <参考>

                    (※)労働者災害補償保険・・・従業員を1人以上雇っていれば加入が義務になっている保険

                    デザイン料やインテリアなど、分煙と直接関係ない機能の経費は対象外となります。

                    気になる方は、最寄りの都道府県労働局が窓口になっていますので、一度相談してみてください。

                    補助額・補助率・対象事業者

                    補助金額

                    ~100万円

                    補助率

                    2/3

                    対象となる費用
                    • 喫煙・禁煙スペースや喫煙室の設置工事
                    • 設備・備品・機械装置の費用

                    ※事業場自体の建築費用は対象外

                    採択率
                    対象事業者

                    【厚生労働省】

                    • 労働者災害補償保険に加入している事業者
                    • 従業員数50人以下または資本金5000万円以下 など
                      ※小売であるパン屋の場合

                    【国民生活衛生営業指導センター】

                    • 労働者災害補償保険に加入していない個人事業主
                    • 事業所内に喫煙専用ルームを設置した以外は禁止区域とする事業 など

                    対象となる費用

                    • 喫煙・禁煙スペースや喫煙室の設置工事
                    • 設備・備品・機械装置の費用

                      ※事業場自体の建築費用は対象外

                      必要書類

                      【厚生労働省】

                      • 申請書
                      • 受動喫煙防止対策に関わる工事計画
                      • 労働保険関係成立届の写し又は直近の労働保険概算保険料申告書の写し
                      • 中小企業事業主であることを確認するための書類 など

                      【国民生活衛生営業指導センター】

                      • 申請書
                      • 受動喫煙防止対策に係る事業計画書
                      • 喫煙ルームを設置しようとする場所の工事前の写真 など

                      上記に加えて、工事後には事業実績報告の書類提出があります。

                      ⑥すでに他の事業をしているなら『事業再構築補助金』

                      『事業再構築補助金』は、ほかの事業をしている方が新しくパン屋を開業したり、パン屋を開業している方が新しく宅配や冷凍自販機の導入など新規事業・取り組みを始める際に利用できる制度です。

                      事業の転換や再編などの取り組みに対してですので、最大2/3、7,000万円まで支援が受けられます。

                      注意していただきたいのが、宅配事業を展開した場合、配送者やシステム導入に必要なパソコンなど一部対象外となる経費があること。採択を受けていたとしても、申請していた経費が否認される場合もあるので、申請する際には対象費用のチェックをしっかりしましょう。

                      補助額・補助率・対象事業者

                      補助金額

                      【成長枠】

                      • 従業員数20人以下:100万~2,000万円
                      •  〃  21~50人:100万~4,000万円
                      •  〃  51~100人:100万~5,000万円
                      •  〃  101人以上:100~7,000万円
                      補助率

                      【成長枠】

                      • 中小企業1/2(大規模な賃上げを行うと2/3)
                      • 中堅企業1/3(大規模な賃上げを行うと1/2)
                      対象となる費用
                      • 建物費
                      • 機械装置・システム構築費
                      • 技術導入費
                      • 外注費
                      • 広告宣伝費・販売促進費
                      • 研修費
                      採択率 51.2%
                      (2023年1月13日締切・第8回)
                      対象事業者
                      • 売上が減少していて、事業再構築に取り組む事業者
                      • 従業員数が50人以下または資本金5,000万円以下の中小企業者、または従業員数5人以下の小規模企業者

                      ※小売業であるパン屋の場合

                      <参考>

                      採択事例

                      パン屋ではありませんが、新事業のカフェを開業し、自社の商品と地元産の食材を使った創作和菓子で販路と新規顧客の開拓を図った採択事例をご紹介します。

                      事業所名 石橋餅加工所
                      事業計画

                      取引先の小売店舗の集客力に業績を左右される小売店舗依存脱却のため、観光名所にカフェ事業を展開し、新規顧客層の開拓を行う

                      実施内容
                      • 歴史的景観が趣深い観光名所の町並み沿いにカフェを構える
                      • こだわりの餅と地元産フルーツを組み合わせた創作和菓子のメニューを拡充
                      • ECサイトを新規開設、SNSを活用してPR
                      成果
                      (参考:石橋餅加工所|経済産業省

                      対象となる費用

                      • 建物費
                      • 機械装置・システム構築費
                      • 技術導入費
                      • 専門家による指導や助言に支払われる経費
                      • 運搬費
                      • クラウドサービス利用費
                      • 外注費
                      • 広告宣伝・販売促進費
                      • 研修費 など

                      必要書類

                      • 事業計画書
                      • 認定経営革新等支援機関(※)の確認書
                      • 財務情報に関する書類
                      (※)認定経営革新等支援機関・・・中小企業や小規模事業者の経営課題の解決を支援する機関。金融機関のほか、商工会議所や商工会も該当

                      補助金を申請する前に知っておくべき3つのこと

                      補助金を申請する前に知っておくべき3つのこと

                       パン屋開業のために補助金を申請する場合は、3つのことを知っておきましょう。

                      1. 補助金の受け取りは申請から約半年~1年後
                      2. 条件によって返納義務の付いた補助金もある
                      3. 補助金の採択率は30~60%ほど

                      ①補助金の受け取りは申請から約半年~1年後

                      補助金の受け取りは申請してから最低半年、長いと1年半かかります。

                      補助金は、実際に使った金額を報告してから決定するため、採択されてもすぐ支給されません。

                      つまり、補助金は原則後払いです。費用は申請者が立て替える必要があります。

                      補助金を元手に開業はできませんので、立て替えるだけの資金は用意しておきましょう。

                      ②規定によって返納義務の付いた補助金もある

                      原則、補助金は返済不要ですが、返納義務がある場合もあります。

                      補助金を活用して一定以上の利益が出たケースです。

                      収益納付といい、事業再構築補助金の交付規定にも以下のように記載されています。

                      3 収益納付(交付規程第27条)
                      事業化状況報告書の内容により、収益があると認められる場合、収益の一部を国庫に納付することになります。納付額は、補助金確定額を上限とします。
                      引用:補助事業の手引き|中小企業等事業再構築促進補助金

                      実際に納付する金額は計算式によって算出されます。

                      (例:小規模事業者持続化補助金)

                      納付額=(A収益額-(B補助対象経費-C補助金額))
                      ×(C補助金額÷B補助対象経費)

                      例えば、90万円(B)かかった事業に補助率2/3にあたる60万円(C)が支給された場合です。事業の売上から材料費などのコストを引いた利益が35万円(A)とすると、納付額は33,333円になります。

                      (35-(90-60))×(60÷90)=33,333円

                      収益納付はあくまでも、補助金と収益との直接的な因果関係が認められる場合のみです。補助金以上の金額を納付する必要もありません

                      支給額を上回る収益が出ることは喜ばしいことですので、収益納付をリスクととらえず、返済不要の補助金でも返済するケースがあることは事前に把握しておきましょう。

                      ③補助金の採択率は3060%ほど

                      種類や応募枠によっても異なりますが、補助金の採択率はおおむね30~60%ほどです。

                      提出した事業計画書の内容が補助金の趣旨や目的に適していない、計画に無理があると判断された場合には採択されません。

                      例えば、ものづくり補助金の採択率の推移を見てみましょう。

                      スクロールできます
                      募集回・応募枠 採択率 採択者数 応募者数
                      1次 62.4% 1,429 2,287
                      2次 57.1% 3,267 5,721
                      3次 38.0% 2,637 6,923
                      4次・一般型 31.1% 3,132 10,041
                      5次・一般型 44.5% 2,291 5,139
                      6次・一般型 47.7% 2,326 4,875
                      7次・一般型 50.4% 2,729 5,414
                      8次・一般型 60.0% 2,753 4,584
                      9次・一般型 62.5% 2,223 3,552
                      10次・一般型 61.1% 2,584 4,224
                      11次・一般型 59.6% 2,786 4,668
                      12次・一般型 58.9% 1,885 3,200
                      13次・一般型 58.3% 1,903 3,261
                      ※採択率は小数点第一位以下切り捨て

                      (参考:採択結果|ものづくり補助事業公式ホームページ

                      直近ではおおよそ60%で推移していますが、30%台の回もあり毎回変化していることがわかりますよね。

                      採択されるためには、要項をよく読み理解してから事業計画書を作成する、申請する際の書類に不備をなくすことなどが大切です。

                      申請したら補助金がもらえるとは限りませんので、書類などの準備を万全にしてから申請しましょう。

                      採択されなくても募集があれば再申請が可能です。

                      補助金以外に資金調達する4つの方法

                      補助金以外に資金調達する4つの方法

                      補助金は後払いなので、すぐに資金調達できる可能性のある4つの方法は下記です。

                      1. 公的機関から融資を受ける
                      2. 銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受ける
                      3. 制度融資を利用する
                      4. クラウドファンディング を活用する

                      自己資金や開業資金が足りなくても、せっかくの夢を諦めることはありません。

                      一般的な融資や親族に出資をお願いする以外で開業に使える資金調達方法をご紹介します。

                      ①公的機関から融資を受ける

                      パン屋の開業資金のために融資を受けるなら、公的機関からがおすすめです。

                      日本政府が100%出資している日本政策金融金庫には、民間金融機関をサポートする役割があるため、銀行などでは融資がしにくい新規開業者への融資を積極的に行っています。

                      パン屋開業時に利用できる融資制度は3種類です。

                      1. 新創業融資制度:貸付限度額3,000万円
                      2. 新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援金):貸付限度額7,200万円
                      3. 新規開業資金(中小企業経営力強化資金):貸付限度額7,200万円

                        新創業融資制度の場合、開業資金総額の1/10以上の自己資金を用意できれば原則無担保・保証人不要で融資してもらえます。

                        ただし、事業計画書など必要書類の提出、審査や面談があり、融資までには1ヶ月ほどかかります。

                        急いで融資を受けたい方は注意が必要ですが、実績がほとんどない新規事業者にとっては公的機関は最も頼りになる融資先です。

                        <参考>

                         

                        ②銀行や信用金庫などの金融機関から融資を受ける

                        大手銀行以外の地方銀行や信用金庫も金融機関に含まれますので融資してもらえるか確認してみましょう。

                        特に信用金庫は、地域の活性化を目的に開業時に融資を行ってくれる可能性があるためおすすめです。

                        例えば、秋田銀行の『Bizこまち』は女性限定なのですが、新規創業に使える運転資金や設備資金に使えます。担保・連帯保証人も不要で、最大1000万円の融資が可能です。

                        地方銀行や信用金庫は大手銀行より比較的融資を受けやすいとはいえ、審査が緩いわけではありません。しっかりとした事業計画や経営戦略、人柄なども重要視されます。

                        融資を受けるだけでなく資金調達の相談にも乗ってもらえるので、気になる方は地方銀行や信用金庫に話を聞きに行くのもおすすめです。

                        (参考:〈あきぎん〉女性創業者応援ローン「Bizこまち」|秋田銀行

                        ③制度融資を利用する

                        聞き慣れない言葉ですが、制度融資とは【地方自治体・金融機関・信用保証協会】の3つの機関が連携して行っている融資です。

                        自治体が利用者の負担を軽減、金融機関が審査・融資を行い、信用保証協会が信用保証を出して債務を保証してくれます。

                        • メリット:自治体が利子や信用保証料の全額または一部を補助してくれる
                        • デメリット:3つの機関が関係しているため、融資まで2~3ヶ月手続きに時間がかかる

                        都道府県や市区町村によって融資金額・利用条件・対象者・融資を受ける金融機関などが異なるため、東京都荒川区の制度融資例を参考にしてください。

                        内容 特別融資・創業支援融資
                        融資限度額 1,500万円
                        返済期間

                        運転資金・運転設備併用資金:5年以内

                        設備資金:7年以内

                        本人負担金利 0.5%
                        利子補給 1.4%
                        信用保証料の補助 全額
                        保証人・担保

                        保証人:個人は原則不要

                        担保:必要に応じて

                        (参考:特別融資 創業支援融資|荒川区

                        都道府県ではなく市区町村が独自に設けている場合は『融資あっせん制度』と案内されることもあります。

                        パン屋も開業予定である自治体ホームぺージで、利用できる制度がないかチェックするのがおすすめです。

                        ④クラウドファンディングを活用する

                        出典:CAMPFIRE

                        資金不足なら、クラウドファンディング(※)で資金調達するのも1つの手です。

                        (※)クラウドファンディング・・・資金を集めたい人と支援したい人をインターネット上でつなぎ、資金を調達する仕組み

                        返済義務もなく、目標金額も自分で設定できます。

                        実際に58歳の女性が目標金額を58万円に設定し75.3万円を獲得。『パン処 un』というパン屋を開業した事例もあります。

                        クラウドファンティング パン屋

                        引用:readyfor

                        目標金額を集めるために、支援金の中に手数料分を上乗せして目標金額を設定しているケースや、パンやオリジナルグッズを用意しているプロジェクトもありました。

                        しかし、目標金額が高すぎたり、事業の目的や支援金の用途を明確に提示できなかったりすると、事業への賛同が得られず資金が得られない場合もあるので注意してください。

                        クラウドファンディングの手数料について知りたい方はクリック
                        運営サイト 手数料 決済手数料
                        CAMPFIRE (キャンプファイアー) 購入型:10%+税 購入型:5%+税
                        READYFOR (レディーフォー) シンプルプラン:7%+税 フルサポートプラン:12%+税※最低手数料20万円+税 5%+税
                        Makuake (マクアケ) 20%(税込) ※手数料に含まれる

                        クラウドファンティングは運営サイトがいくつかあり、強みが異なりますので、実際にパン屋の成功例を確認してから行うことをおすすめします。

                        <参考>

                        パン屋を開業するには最低でも1000万円が必要

                        パン屋を開業するには最低でも1000万円が必要

                        実店舗でパン屋を開業する場合、少なくとも1,000万円は必要になると考えておいてください。

                        以下に、開業に必要となる費用と目安をまとめました。

                        東京23区内で面積約20坪の店舗を出すために必要な資金例

                        スクロールできます
                        費用 目安の金額 内奥
                        店舗物件賃貸料 300万円 敷金礼金・家賃(6ヵ月分+前家賃1ヶ月)・管理費・仲介手数料など
                        内外装工事費 200万円 水道などのライフライン整備・空調設備・店舗のパン陳列棚・イートインスペースなど
                        厨房機器・什器・備品類 500万円 ミキサー・ホイロ(発酵器)・オーブン・パンを入れる袋・パンを並べる台・トングなど
                        広告宣伝費 50万円 開業を知らせるためのちらし・ホームページの作成・SNSでの情報発信など
                        研修・教育費 20万円 セミナーへの参加費・開業に必要な各種許可を得るための講習会への参加費など
                        その他 100万円 運転資金(仕入れや水道光熱費)・従業員の給料など
                        合計 1,170万円

                        (参考:業種別開業ガイド パン屋(ベーカリー)|J-Net21

                        パン屋を開業してから経営が軌道に乗るまで、個人差はありますが最低3ヶ月、平均6ヶ月かかります。

                        その間の生活費や従業員の給料など、必要に応じて準備しておくことも考慮しておきましょう。

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                        パン屋の開業費用を抑える5つの方法

                        パン屋の開業費用を抑える5つの方法

                        パン屋開業の際に費用を抑える方法は5つです。

                        1. 居抜き物件を探す
                        2. 中古品やリース品を活用する
                        3. 都市部ではなく田舎で起業する
                        4. 事業を継承する
                        5. キッチンカーやネット販売など店舗を構えない形態にする

                        費用も抑えつつ理想のパン屋を開業したいのであれば、譲れる・譲れないことを決め、上記を参考に取り組める点はないか検討してみましょう。

                        ①居抜き物件を探す

                        居抜き物件(※)なら設備や内装、備品もそのまま利用できるため、設備費や内外装費用などを抑えられます。

                        (※)居抜き物件・・・前に入っていたお店の設備や内装などがそのまま残っている状態の物件

                        工事期間を短縮できますし、備品を一から購入する必要がないからです。

                        しかし、前テナントの残した設備や内装がパン屋に合わないことや、レイアウトの自由が利かないなどのデメリットもあります。

                        借りるかどうかは見てから決めればいいので、物件の費用を抑えたい場合は居抜き物件から探してみましょう。

                        居抜き物件を探す3つの方法
                        1. テナント物件を扱って不動産屋に聞く
                        2. 居抜き物件専門のサイトで検索する
                        3. 散策・市場調査がてら歩いて見つける

                        ②中古品やリース品を活用する

                        設備や機械などを購入する際は、中古品やリース・レンタル品を利用すると費用が抑えられます。

                        パン屋では厨房機器の値段が高く、開業資金の多くを占めるためです。

                        最低限必要となる厨房設備の値段を比べてみましょう。

                        厨房設備 中古品 新品
                        スパイラルミキサー 約15万~130万円 約50万~200万円
                        ホイロ(発酵器) 約5万~40万円 約30万~120万円
                        デッキオーブン 約20万~150万円 約75万~430万円
                        合計 約40万~320万円 約155万~750万円

                        <参考>

                        新品と中古では約115万~430万円の差があることがわかりました。

                        中古品やリース品はメンテナンスが必要、保証期間が短い、壊れやすいなどのデメリットがありますが、使い心地は新品と大きく変わりません。最近はオークションで新品のようにきれいな機械も出品されています。

                        パン職人の筆者もメンテナンスをしながら30年近く動いているオーブンでパンを焼いていました。案外機械は強く、長く使えるものです。

                        新品へのこだわりが強くなければ、中古やレンタルの活用も検討してみましょう。

                        ③都市部ではなく田舎で起業する

                        田舎でパン屋を開業するのも、費用を抑える方法のひとつです。

                        都市部は確かに多くの集客が見込めますが、家賃や人件費が高いというデメリットがあります。

                        一方、都市部を離れた田舎では家賃や人件費が抑えられる上に競合も多くはありません。

                        地方自治体が独自に行っている補助金や融資、助成事業を受けられるのも魅力です。 特に『起業支援金』と『移住支援金』は国の地方創成政策の一環として取り組んでいます。

                        パン屋の増加率が高い秋田県の支援を以下にまとめました。

                        事業所名 天然酵母田舎のぱん屋さん
                        譲渡金額

                        無償

                        譲渡内容
                        • 製パン機材
                        • ノウハウ
                        • レシピ
                        • 販路先
                        条件など

                        「地域おこし協力隊」としての移住

                        建物の譲渡はなく、継承者は別に開業場所を確保

                         

                        <参考>

                        なるべく費用を抑えたいと思っている方にとって、田舎へ移住・開業でさらに支援をもらえるのは大きな魅力です。

                        ④事業を継承する

                        作りたいメニューやパンの種類にこだわりがなければ、後継者不足の会社から事業を引き継ぐ事業継承をしてもいいかもしれません。

                        事業だけではなく、従業員やメニュー・レシピ、お店も引き受けることになりますが、設備や工事費が不要ですし常連客も獲得できます

                        場合によっては事業を購入する費用は必要です。

                        2023年6月15日の事業譲渡希望金額:250万~5000万円
                        (参考:パン製造販売のM&A売却案件一覧|事業承継・M&Aのバトンズ

                        以下は、無償で機材とノウハウを継承した宮崎県のパン屋さんの事例です。

                        事業所名 天然酵母田舎のぱん屋さん
                        譲渡金額

                        無償

                        譲渡内容
                        • 製パン機材
                        • ノウハウ
                        • レシピ
                        • 販路先
                        条件など

                        「地域おこし協力隊」としての移住

                        建物の譲渡はなく、継承者は別に開業場所を確保

                        <参考>

                        日本政策金融公庫の『事業継承マッチング支援』など、事業継承マッチングサービスやサイトがありますので、気になる方はチェックしてみてください。

                        ⑤キッチンカーやネット販売など店舗を構えない形態にする

                        キッチンカーやネット販売なら、賃料などの店舗にまつわる費用がかかりませんので、開業費用を抑えられます。

                        抑えられる費用
                        • キッチンカー:約200~500万円
                        • ネット販売:約750万円〜 ※最大1/10ほどで開業可能

                          しかし、店舗を構える場合とは異なる費用も必要です。

                          かかる費用
                          • キッチンカー:車代・改装費・ガソリン代など
                          • ネット販売:ラベルシールの準備や保健所に許可された工房の確保

                            いつか実店舗を持ちたいのなら資金が二重にかかる恐れもありますので、2人以下の少人数でパン屋を開業したい、できるだけ低コストに抑えたい方は、一度検討してみてください。

                            【Q&A】パン屋の開業や補助金を利用する際のよくある質問

                            【Q&A】パン屋の開業や補助金を利用する際のよくある質問

                            パン屋開業や補助金に関する、よくある5つの質問をお答えします。

                            1. 開業資金が0円でも始められるの?
                            2. 開業資金はいくら準備すればオープンできる?
                            3. 補助金は自分だけでも簡単に申請できる?
                            4. 補助金のサポートや相談はどこに行けばいい?
                            5. 申請代行サービスを受けたほうが補助金の採択率は上がるの?

                            Q1:パン屋は資金0円でも開業できるの?

                            A.開業資金0円でパン屋を始めるのは難しいと考えたほうがよいでしょう。

                            パン屋の開業には少なくとも1,000万円は必要です。

                            開業資金を無利子で借りたり、クラウドファンティングで集めたりできない限り、自己資金0円でパン屋を始めるのは厳しいと言わざるをえません。

                            Q2:自己資金は開業資金の何割くらい準備すればオープンできる?

                            A.規模やパン屋の形態にもよっても変化しますが、最低でも開業資金(初期費用+運転資金6ヵ月ほど)の1/10~1/3は準備しておくとよいでしょう

                            開業資金の1/3程度の自己資金があれば公的機関から融資を受けやすいので、パン屋を開業できる可能性は高いといえます。

                            パン屋を開業するためには少なくとも1,000万円は必要と言われているので、333万円は用意しておきましょう。

                            Q3:補助金は簡単に申請できますか?

                            A.申請自体は簡単ですが、採択されるのは難しいです

                            補助金の申請は、事業計画書を作成する必要があります。

                            事業計画書は、申請する補助金の要件を理解した上で、見やすく、わかりやすく、どうして事業に取り組むのか、将来に得られる効果などをストーリー性を持たせて作成するのがポイントです。

                            初めて補助金を申請する方は、書類の収集や作成に思っている以上に時間はかかってしまうでしょう。

                            Q4:補助金のサポートや相談はどこに行けばいい?

                            A:補助金の相談先は、以下の5つがあります

                            1. 金融機関
                            2. 中小企業診断士や税理士などの専門家
                            3. 商工会議所や商工会
                            4. よろず支援拠点(※)などの認定支援機関
                            5. コンサルティング会社
                            (※)よろず支援拠点・・・中小企業・小規模事業者等が抱える経営上のあらゆる悩みを無料で相談できる経営相談所

                            どの機関も基本的には初回は相談無料です。

                            ただし、申請代行などを最初の段階で考えているのであれば専門家・コンサル会社に相談することをおすすめします。

                            Q5:専門家や業者の申請代行サービスを受けたほうが補助金の採択率は上がるの?

                            A.専門家や業者のサポートを受けたほうが、採択される可能性はあります。

                            例えば『事業再構築補助金』の採択率は約45~70%ですが、中には80%との実績が記載されているサービスもあります。(参考:事業再構築補助金申請支援|補助金クラウド 

                            採択率が上がるのは、重要な判断材料である申請書や事業計画書の作成に専門家のサポートが入るためです。

                            しかし、費用はかかりますし、サポートを受けても100%で採択される訳ではありません。

                            専門家や業者によって得意分野は異なるため、どの補助金申請に強いのか利用するのであれば確認しましょう。

                            パン屋開業に補助金は利用できる!うまく活用して開業を支援してもらおう!

                            パン屋開業時に使える補助金は6つです。

                            補助金は開業資金として利用できますが、受け取るまでに時間がかかります。

                            もし、補助金を受け取るまでの費用が足りないのであれば、融資を受けたりクラウドファンティングをしたり、居抜き物件を探すなどして開業資金を抑えましょう。

                            補助金の申請は複雑ですが、相談窓口やサポートなどを活用して、パン屋開業の夢を叶えてください。

                            パン屋の開業をお考えの方へ
                            • パン屋を開業したいけど、どんな補助金が使えるのか知りたい
                            • 面倒な補助金の手続きを代行したい
                            • 補助金の採択率を少しでも上げたい

                            気になる方は、まずは下記からお気軽にお問い合わせください。

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